「花は咲く~藤波結花さんのピアノコンサートに寄せて~」
先日、主人とふたり、藤波結花さんのピアノコンサートに行って来ました。
初めてのピアノコンサートだったのですが、藤波さんの温かいお人柄と、
他のお客様たちの優しい雰囲気に包まれて
光り輝く美しいピアノの音色に、うっとりと聴き惚れたひとときでした。
藤波さんの解説付きで、山田耕筰のピアノのための「からたちの花」から始まり、
バダジェフスカの「乙女の祈り」リストの3つの夜想曲より第3番「愛の夢」
ラフマニノフの前奏曲集より「鐘」と、美しくも荘厳な祈りを思わせるメロディーが奏でられ
ノクターン第五番、「別れの曲」、ワルツ第4番(華麗なるワルツ)と
切なく愛おしいショパンの郷愁を思わせる名曲が続きました。
その音色のあまりの美しさに、涙が溢れて止まりませんでした。
ラフマニノフやショパンなどの作曲家たちは、特に曲にタイトルを付けなかったということも
藤波さんの解説で初めて知りました。
音楽は、作曲家たちの想いを載せたメロディーを経て、藤波さんのような稀有なる奏で手を通して、
聴いた側に、それぞれのStoryを生み出していくんだなと、改めて実感した思いです。
そして、その後はクリスマスソング・メドレーということで、
「クリスマス・イブ」の後は、光栄にも藤波さんのピアノで皆さんとご一緒に
「きよしこの夜」も歌わせて頂きました。
更に「ラスト・クリスマス」「冬のソナタ」「恋人たちのクリスマス」と、
少し早めの聖夜を祝う冬のティータイムとなったのでした。
そして、最後、アンコールに応える形で、藤波さんが奏でて下さったのが、
なんと「花は咲く」でした。
この春、柚楽弥衣さんのアウェイクニングボイスライブの一番最初に聴いて思わず涙した曲に
もう一度、藤波さんの奏でる詩的で美しい「みなさんの心の中にも花が咲くように」という
藤波さんの優しい想いをのせたピアノで出逢えるなんて・・
まさしく奇跡としか思えませんでした。
「懐かしいあの人」たちを思い出し、温かい涙で身も心も洗われるようでした。
藤波さん、打ち上げまでご招待下さり、本当にありがとうございました!
また藤波さんが奏でる、優しい想いの溢れる名曲の数々に出逢える日を、
今から楽しみにしています。
日比野晶子