東京のピアニスト 藤波結花 熊本県立劇場でのホワイエコンサート 

熊本公演 無事に終了

熊本での藤波結花リサイタルは11月22日に無事に終了いたしました。お越しくださった皆様、主催者の方、温かく迎えてくださりありがとうございました。(9月に台風にて中止した延期公演となります)

前日入りして主催者の方と合流。その日は念願の熊本城を見学しに行ったり、市内を歩いたりと熊本観光をちょっとだけ楽しみました。お天気にも恵まれましたよ。

初の熊本でのコンサートへのきっかけ

今回のこの熊本公演のご縁はと言うと、私がまだ大学院生の時に遡ります。当時アルバイトしていた際に、上司がピアノを習いたいというので教えることになりました。数年教えたのちに、海外転勤などで疎遠になりつつも、年に一度程度連絡とったり私のコンサートに駆けつけてくださったり、というような感じで20年近くも経ちました。

その方のご出身は熊本でご両親は今も熊本にお住まい。
クラシック音楽好きで東京に私のデビューリサイタルを聴きに来てくださったこともありました。そのご両親が90歳近くとなり介護施設にも入られて身体も弱ってきたとのことで、ご両親の為に何ができるか色々考えてらっしゃいました。

私はその想いに感動して「演奏でしたらいつでも行きますよ」ってお伝えしました。
私も何かさせていただきたい思いでいっぱいになったのです。

主催者様の想い

そこでご両親への二つの想いが詰まったこのコンサートが実現することになりました。

・まだ頭がしっかりしてるうちに、施設から連れ出して俳句やオカリナサークルの仲間と会わせてあげたい。

・クラシック音楽好きの両親に演奏をプレゼントしたい。

私もこの想いに、精一杯の演奏を添えてお応えしたいと思いました。
本番当日、お客様は主催者様のご両親の関係者がメインでしたから和気藹々とした雰囲気でした。

何よりも嬉しかったのが、このコンサートの会場にてお友達に面会叶い、ご両親も嬉しそうに歓談されていたこと。その幸せに関われたことが私は本当に幸せでした。

トーク付きで親しみやすい曲を

プログラム曲は、主催者様ともご相談しながら、ショパンや、日本の歌のアレンジなどを混ぜて、誰もが親しめるような内容に。エピソードなどもお話ししながら進めてまいりました。

「冬のソナタ」の曲では、外の景色とあのドラマの情景が重なり切なくなったなどのご感想もいただきました。「落葉松」ではご両親がお好きな曲でしたので、大変お喜びになられて嬉しかったです。

会場へお花をお贈りくださった方、またSNSでの投稿をみて、近くに住んでいるからと駆けつけてくださった方もいらっしゃいました。お花の香りに包まれて心地よく演奏させて頂きました。

熊本での印象深いコンサートに

終演後に、車椅子で聴いてらしたお母様は、
「生はいいね。ありがとう」と涙を拭いながら一生懸命話しかけてくださいました。
ブラームスがお好きだそう♪

どうかどうかお元気でまたお会いしましょう♡

人生の1ページに今日の日はしっかり刻みました。
このような印象に残る演奏の機会をいただきまして誠にありがとうございました。

〜藤波結花ピアノリサイタル〜
熊本県立劇場 ホワイエ

2022年11月22日15時30分〜
プログラム曲

 ・ピアノのための「からたちの花」 (山田耕筰)
・エリーゼのために (ベートーヴェン)
・乙女の祈り(バダジェフスカ)
・愛の夢 第3番(リスト)
・黒い瞳の主題による幻想曲(クロマコフ)

<休憩 10分>

赤とんぼ(山田耕筰)
・里の秋(海沼実)
・落葉松(小林秀雄)
・冬のソナタのテーマ曲「最初から今まで」
・ノクターン 第5番(ショパン)
・英雄ポロネーズ (ショパン
)

藤波結花 熊本ピアノリサイタル